靴擦れ(靴ずれ・靴づれ)の原因と対処法(予防・防止・対策)

靴擦れ(くつずれ)の原因と対処法(予防・防止・対策)

靴擦れ(靴ずれ・靴づれ)

足のかかとにできる「靴擦れ(くつずれ)」
せっかく買ったお気に入りの靴でも、痛くて履きたくなくなってしまいます。
そこで、靴擦れができる「原因」「対処方法(予防・防止・対策)」をご説明させていただきす。
再び靴が快適にお履き頂けるような一助になれば幸いです。

原因
対処法(予防策・防止・対策)
靴擦れになってしまったら(治療)


原因

靴擦れが起きる主な原因となるのは、以下3つの場合(ケース)です。

1、靴のサイズが大きい場合で、かかとに摩擦が生じて擦れるケース。
2、靴のサイズが小さい場合で、かかとに靴のトップライン(履き口)がめり込んで生じるケース。
3、買ったばかりで、ソールが硬く反り癖がついておらず、歩行時にかかとがついてこないケース。


対処法(予防策・防止・対策)

1、靴のサイズが大きい場合で、かかとに摩擦が生じて擦れるケース。

革靴にインソールを敷く

サイズが大きい場合は、中敷き(インソール)などで敷いてサイズをぴったりに調整すると、かかとの余裕を小さくできますので、摩擦が減ります。
全敷きと呼ばれる全面のインソールだけでなく、つま先だけのインソールなどを使用すると、足が前に滑り込むことを予防でき、かかと側に足が固定されやすくなりますので、より効果的です。

紐靴の場合は、インソールなどでサイズ調整に加え、靴の後部に足のかかとをしっかり密着させた状態で、紐を結んで足を固定すると、歩行時に靴のかかとが足にしっかりついてくるようになり、摩擦が減り靴擦れしにくくなります。また、足が固定されることで、靴内の汗量も減り、臭いの発生も軽減されます。
ご参考:紐靴の正しい履き方(紐の締め方)

2、靴のサイズが小さい場合で、かかとに靴のトップライン(履き口)がめり込んで生じるケース。

かかとがキツくてめり込んでいるような場合は、靴のサイズが小さくかかとが圧迫されていますから、靴を伸ばしてサイズを大きくするとよいです。

革靴にセットしたシューズストレッチャー

靴を伸ばす方法としては、シューズストレッチャーのような専用の器具を用いるか、街の靴修理店にお願いするかです。
靴は縦には伸びにくいですが、甲革の横幅を伸ばすことで、靴内で足がより前に入ることができるようになり、かかとに余裕が生まれ、かかとの圧迫は緩和されます。

ご参考:革靴のサイズが小さくキツい場合の対処方法

また、踵の革も手で揉みほぐすといいと思います。踵の擦れる、履き口(トップライン)上部を指で揉み柔らかくすると、かかとの圧迫も軽減します。

3、買ったばかりで、ソールが硬く反り癖がついておらず、歩行時にかかとがついてこないケース。

買ったばかりの新しいソールはまだ硬く、歩行でつく反り癖もついていないために、歩行(屈曲)のたびに戻る力が働いて靴擦れを起こしやすくなります。

革靴のソールに屈曲クセを付ける

解決策として、足で履いてソールを屈曲させ返りをつけると良いと思います。
あらかじめ履き馴染んだ状態を作ってしまうよう、靴を手で持って、ソールを思いっきり曲げて反りクセをつけても効果的です。

革靴のかかとの履き口を揉みほぐす

また、新品は踵の革も硬いですので、手で揉みほぐすといいと思います。踵の擦れる、履き口(トップライン)上部を指で揉みましょう。

関連ページ:革靴の踵(かかと)が当たって痛い場合の対処方法


靴擦れになってしまったら(治療)

靴擦れになってしまったら、速やかに傷を治した方がよいと思います。
靴擦れを起こした靴を一旦履くのをやめ、楽な靴に履き変えたうえで、適切な処置をしましょう。
処置としては、絆創膏や保護テープなどを貼るか、赤くなっているようなら、化膿予防としてゲンタシンやドルマイシンなどの抗生剤軟膏を塗るなどすると良いと思います。
靴擦れは摩擦によるものですので、水ぶくれなどの火傷と同じような症状が出る場合があります。ご心配な場合は、皮膚科へ受診されることをおすすめいたします。

(説明文/靴のパラダイス店長 大嶋信之