捻挫(足首捻挫)の原因と応急処置、包帯による固定(巻き方)・セルフケア・テーピング方法

足首の内反捻挫と足の骨格

捻挫(足首捻挫)の原因と応急処置、包帯による固定(巻き方)・セルフケア・テーピング方法をご説明いたします。

捻挫(ねんざ)とは
内反捻挫(ないはんねんざ)
足関節の靱帯
応急処置方法
実際の捻挫(足首捻挫)
包帯による固定(応急処置)・セルフケア方法
診断とテーピング
 ・包帯の巻き方
その後(治癒まで)

(※捻挫した場合は、部位や程度によって治療方法が異なります。また、剥離骨折などを伴っている場合もありますので、必ず医療機関を受診してください。)


捻挫(ねんざ)とは

足首の捻挫(内反捻挫)

捻挫(ねんざ)とは、関節を捻って痛めることです。
関節を結ぶ靱帯や腱、筋肉を損傷し、その周囲の血管が切れて腫れや皮下出血による変色、痛みが生じます。
手の指に起こる「突き指(つきゆび)」も捻挫の一種です。

内反捻挫(ないはんねんざ)

足では主に「内反捻挫(ないはんねんざ)」と呼ばれる、足首を外側(足を内側に)捻って起こすケースがほとんどです。
主な原因は、階段の踏み外し、道の段差での踏み外し、ジャンプした際の着地時の捻り、スポーツ時の捻りなどにより、足関節を結ぶ靱帯(または腱や筋肉)を損傷し、周囲の血管が切れて腫れ上がり、痛みが生じます。

足関節の靱帯

足関節の靱帯-前距腓靱帯(ぜんきょひじんたい)、踵腓靱帯(しょうひじんたい)、後距腓靱帯(こうきょひじんたい)
足関節の靱帯

足関節の外側部には、主に以下の3つの靱帯があります。

1、前距腓靱帯(ぜんきょひじんたい)
2、踵腓靱帯(しょうひじんたい)
3、後距腓靱帯(こうきょひじんたい)


内反捻挫では、「1、前距腓靱帯(ぜんきょひじんたい)」を傷めるケースが多く、外踝(そとくるぶし)周辺(特に前部と下部)が腫れて痛む場合が多いです。
捻挫は、損傷度合いによって3つの程度に分けられています。靱帯を伸ばす程度の損傷を1度捻挫(軽症)、靱帯の一部が切れる程度の損傷を2度捻挫(中等症)、靱帯が完全に切れた(完全断裂)程度の損傷を3度捻挫(重症)と定義されています。

応急処置方法

捻挫の応急処置

捻挫の応急処置の基本には、PRICES(プライシス)処置と言われる6つの基本的処置があります。処置が早ければ早いほど、回復が早い傾向があります。

1、保護(Protect)
2、安静(Rest)
3、冷やす(Ice)
4、圧迫(Compression)
5、挙上(Evevation)
6、安定・固定(Stabilization/Support)


捻挫を起こしたら、速やかに患部を保護安静にすることです。発症直後に患部を刺激したり、動かしてしまうと、傷口を広げてしまい、出血や腫れが悪化するだけでなく、治療にも時間がかかってしまう場合があります。
次に、患部を冷却します(アイシング)。冷やす目的は初期の痛みの緩和で、冷やしすぎは治癒の妨げになる場合もありますので、長時間冷やすのは避けます。
腫れが増すときは、圧迫します。包帯やテーピングで圧迫固定します。
腫れや出血を最小限に留めるため、患部を心臓より高い位置に保つことで、重力を使って血圧を抑え、損傷部の内出血を最小限に抑えます。
治癒に向けて、患部(足首)を固定安定に保ち、筋肉や腱、靱帯の効果的な修復を助けます。

逆に、やってはいけないことは、
入浴、飲酒、温湿布などです。内出血の悪化を防ぐためにも、血行を促進するようなことは避けましょう。

実際の捻挫(足首捻挫)

足首の捻挫 踝周辺の写真

筆者の中学生の息子の捻挫です。
サッカーの試合中に発症しました。足を内側に捻ったようです。
発症直後、氷で冷やす応急処置をしました。

足首の捻挫 腫れた踝

外踝(そとくるぶし)の前側が赤く腫れています。触ると痛があります。
歩行時、かかとを地面に付けると痛みがあり、外側へ体重をかけるとより痛みが増すようです。

足首の捻挫 腫れた踝

踝の上側も腫れています。触ると痛があります。

包帯による固定(応急処置)

※以下は、あくまで一例です。部位や程度によって異なるかと思いますので、必ず医療機関を受診し医師の指示に従ってください。

足首の捻挫 腫れた踝に湿布を貼る

まず、患部に消炎鎮痛剤配合の湿布を貼ります。

足首の捻挫 包帯によるテーピングで足首を固定する

伸縮性のある、圧迫固定包帯を巻いていきます。
内反捻挫は、足が内側へ曲がる(外側へ体重がかかる)と痛むので、矢印のように、足の内側(土踏まず側)から外側へ巻くのがコツです。足首と交互に巻いて、関節を固定するようにします。
巻く強さは、ゆるいと関節のが固定できないですし、締め付けすぎても患部が痛む場合があるので、痛みの程度によって程よい強さで巻きます。

足首捻挫を包帯によって固定

内側から包帯を巻くことで、外側から内側へ(矢印の方向)力がかかるようにし、足が痛む内側へ曲がらないようサポートします。

足首の捻挫 包帯によるテーピングで足首を固定する

最後にテーピングで止めて完了です。
痛みや圧迫具合によって、数時間ごとに巻き直します。

診断とその後

後日、整形外科を受診し、レントゲン写真を撮ったところ、剥離骨折や新たな骨折は見当たらないとのことで、「捻挫」と診断されました。湿布などは処方されず、その場でテーピングによって足首を固定され、またテーピングし直すために1週間後に受診するよう言われ帰宅しました。

整形外科でテーピングされた足首捻挫
整形外科でテーピングされた足首捻挫(外側)
整形外科でテーピングされた足首捻挫(内側)
整形外科でテーピングされた足首捻挫(内側)

踵にも巻いて固定(ロック)されています。
お風呂や日常生活で、テーピングが外れてしまった時は、同じ巻き方で、テーイングまたは包帯を巻き直します。
足と足首を8の字に巻き、踵にも巻いて足首を固定します。

捻挫の包帯テーピング
巻き直した包帯。踵も巻いて固定(ロック)している。

包帯の巻き方(一例)

※以下は、あくまで一例です。部位や程度によって異なるかと思いますので、必ず医療機関を受診し医師の指示に従ってください。

90度曲げた足首

足首を90度近くに曲げた状態にします。
包帯を足の裏から巻きます。
内側の端を足首まで巻き上げて、外側から巻いていきます。

足と足首を8の字に包帯を巻く

足と足首を8の字に巻きます。
内側へ巻き上げた片方の端を、足首に巻いた包帯に挟めて固定します。

踵にも包帯を巻く

踵にも巻きます。
固定具合によって、巻く回数は調整します。
たくさん巻けば、足首は強めに固定(ロック)されます。

補体をテープで留める

最後まで巻いたら、テープで留めて完了です。
以上を、治癒するまで、毎日巻き直します。
固定をやめるかどうかは、整形外科の指示に従ってください。

その後(治癒まで)

その後は1週間くらいで、痛みはかなり改善され、歩行も問題なくできるようになりました。医師には、サッカーはしない方が良いと言われましたが、痛みの様子を見ながら軽めのサッカーを再開しました。
今回の捻挫の場所は、3年前の小学5年の時に、ジャンプの着地に失敗して捻って捻挫した場所と同じで、その時は剥離骨折も伴っていたため、完治に1ヶ月くらいかかりました。その間、サッカーも完全に休むことになり、治ったときは、足首をうまく動かすことができず、元通りのパフォーマンスに戻すまでかなりの時間がかかってしまいました。今回は痛みの具合を見ながら、少し動かすことによって、足首の可動域を維持しながら治療していきます。

( 写真・説明文:靴のパラダイス 大嶋信之